ピンポンパンポーン♪
『午後3時の放送を始めるよ。』
無常に響き渡る聞きなれたはずの先生の声。
最初は何度か吐き気を覚えていたが、今ではなんとも思わない。
あまり荷物の入っていない擦れたカバンから、地図と紙、そしてペンを出した。
「…放送…始…まった…の?」
今まで睡眠をとっていたがのそのそと起きだす。
まだ眠そうであるが、放送を聞き逃してはいけないと思っているらしく、自分の鞄をあさる。
「ちょうど始まったところよ。これから発表。」
発表。
言い方は良いかもしれないが、ここで発表されるのは死んでいった仲間達の名前。
聞く度に胸が痛くなり、このゲームの恐ろしさを実感させられる。
『まず、午後12時から午後3時までに死んだ奴を発表するよ。
氷帝3年宍戸、同じく氷帝2年鳳、立海3年丸井。以上3名だ。
次に危険エリアだ。3時10分…』
「宍戸も、鳳も、丸井も…」
氷帝の二人はと仲がよかった。もちろん私とも。
丸井だって、仲のよい仲間だった。
そんな仲間達が死んでいくのが辛い。
しかし彼らを殺しているのも 仲間だ…。
涙腺が緩みそうになるのをこらえて地図に書き込む。
死んでいった彼らの名前と時間、そしてこれから入れなくなる危険エリアを。
…これで合計七人。
書き込む手が震える。
『…以上だ。それじゃあお前達、午後6時の放送までしっかり殺し合いするんだよ!』
「竜崎先生…。」
がそっとつぶやく。
気持ちはわかるが、今はそっとしてあげられる状況ではない。
「、急いでここから離れるよ。」
「何で?」
「聞いてなかったの?午後4時ちょうどでここ、E4が危険エリアになるの。」
鞄にさっき出した紙などをしまいながら、早くして、と声をかける。
の方も準備を始める。布団代わりの布も鞄にしまった。
「急ぐよ。」
地図を片手に倉庫を後にする。
ふと立ち止まり、が悲しそうな顔をして倉庫の方に振り返る。
「…ありがとう…さようなら…」
「ね、。」
斜め後ろを走っているが、不意に話し掛ける。
「何?」
「乾…無事かなぁ…。」
まだ放送では呼ばれてはいない。
しかしそれは死亡していない、と言うことだけで
≪無事≫かどうかはわからない。
「…まだ呼ばれてないから、取りあえずは死んではいないでしょ。」
青学の皆だって。と心の中で付け足す。
「…そ、だね。」
それからとは一言も喋らずに走りつづけた。
「…とりあえず、危険エリアは抜けたはず。」
はぁ、はぁ、と息を切らして地図を見る。
まだ4時にはなってはいないが、もう少し離れておいた方が無難だろう。
「、もう少し」
そこまで言いかけて、人の気配を感じた。
を自分の後ろに隠す。
ガサガサッ
草むらの中から人が出てくる。
見知った顔を見つけて 危機感を感じた。
「なんじゃい。誰かと思ったら青学の別嬪さんとチビッ子かい。」
「…仁王。」